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SEO内部リンクの確認方法|孤立ページ・深度・アンカー偏りを改善

部署:マーケティング担当者レベル:実践SEO孤立ページ、リンク深度、アンカーテキスト、内部リンク数、クロール
記事を増やしているのに検索流入が伸びない場合、原因は記事の中身ではなく、サイト内で重要なページへ十分な導線が通っていないことがあります。内部リンク監査で重要なのは、リンクを一律に増やすことではありません。確認するのは、次の観点です。「検索結果に出したいページが孤立していないか(サイト内のリンクをたどって到達できない状態になっていないか)」「重要ページが深い階層に埋もれていないか」「内部リンクが重要度に合わせて配分されているか」「アンカーテキストからリンク先の内容が理解できるか」。修正は、①重要ページの孤立、②重要ページの深すぎるリンク深度、③重要度と内部リンク数の不一致、④アンカーテキストの問題の順に進めると整理しやすくなります。この記事では、この順に確認方法と判断の基準を説明します。

内部リンクの本数より先に、ページの重要度を決める

内部リンク監査を始める前に、「どのページを検索ユーザーに見つけてもらいたいのか」を決めます。Googleは、リンクをページ発見の手段として利用すると説明しており、重要だと考えるページには、サイト内の少なくとも1ページ以上からリンクすることを推奨しています。

そのため、監査で最初に確認するのは「内部リンクが多いか少ないか」ではありません。検索流入や事業成果を担う重要ページに、必要なリンクが届いているかどうかです。たとえば、次の3ページがあるとします。

ページ役割優先度
SEOサービスページ問い合わせ獲得高
SEOキーワード選定ガイド検索流入・サービスへの導線高
5年前の終了キャンペーン記事過去情報低

3ページとも、サイト内の他のページから受けているリンク(被内部リンク)が1本だったとしても、問題の大きさは同じではありません。SEOサービスページや主要ガイドが1本しかリンクを受けていなければ改善候補です。一方、終了したキャンペーンページなら、リンクを増やすのではなく、削除・統合・リダイレクトなどを検討する方が適切な場合があります。

こうした判断を早く進めるために、URLの一覧を作ったら、最低限次の情報を付けておきましょう。

  • URL
  • ページ名
  • ページ種別
  • 対象キーワード
  • 検索流入の有無
  • コンバージョンへの関与
  • インデックスさせたいか(検索エンジンに登録させたいか)
  • 被内部リンク数
  • リンク深度(ホームなどの起点から、何回のクリックで到達できるか)
  • 主なアンカーテキスト

この一覧が、以降の優先順位づけの基準になります。

内部リンクはテクニカルSEO全体の一領域です。クロール(検索エンジンがページを巡回して内容を取得すること)、インデックス、サイト構造まで含めて確認する場合は、「テクニカルSEOとは?クロールからセキュリティまで、企業担当者が押さえるべき7領域の実務チェックリスト」もあわせて確認してください。

最優先で確認するのは、孤立している重要ページ

この節では、最優先で直すページの見つけ方と、見つけた後の扱い方を確認します。孤立ページとは、サイト内の通常の内部リンクをたどって到達できないページです。

Googleは、サイト内の重要なページがナビゲーションや他ページからのリンクによって到達可能になっていれば、多くのページを発見できると説明しています。逆に、内部リンクから到達できないURLは、XMLサイトマップなど別経路で発見されることはあっても、サイト構造上は孤立した状態です。したがって、検索流入を狙う重要ページが孤立している場合は、内部リンク監査の最優先修正対象と考えます。

孤立ページは、通常のクロールだけでは見つけきれない

ここは内部リンク監査で見落としやすいポイントです。クローラーツールは基本的にリンクをたどってURLを発見するため、本当にリンクされていないページは、通常のサイトクロールだけでは見つかりません。

Screaming Frogも、孤立ページを発見するためには、通常クロールに加えてXMLサイトマップ、Google Search Console、Google Analyticsなど別のURLソースを照合する方法を案内しています。実務では、次の4つのURL集合を比較します。

  • A:内部リンクをたどって発見されたURL
  • B:XMLサイトマップに掲載されているURL
  • C:Google Search Consoleで表示・クリック実績があるURL
  • D:アクセス解析で閲覧実績があるURL

B・C・Dには存在するのにAには存在しないURLが、孤立ページ候補です。

孤立ページが見つかったら、リンクを足す前に分類する

孤立ページは、存在すること自体ではなく、そのページを今後も検索対象として残すべきかによって対応が変わります。孤立ページを検出した後は、次の4種類に分類します。

状態基本対応優先度
検索流入を狙う重要ページ関連ページから内部リンク追加最優先
現在も必要だが重要度が低いページ必要な導線だけ追加中
内容が他ページと重複統合・リダイレクトを検討中
終了施策・不要ページ削除・noindex等を検討低

表のとおり、すぐにリンクを足すのは、検索流入を狙う重要ページです。それ以外は、必要な導線だけを足すか、統合や削除を検討します。大切なのは、「孤立=リンク追加」と機械的に判断しないことです。不要ページまでサイト構造へ戻すと、ユーザーが移動する必要のないページを増やし、サイト構造自体が複雑になることがあります。

次に確認するのは、重要ページが深い階層に埋もれていないか

孤立していなくても、ホームや主要カテゴリから何回もクリックしなければ到達できない重要ページは改善候補です。

リンク深度とは、起点となるページから対象ページへ到達するまでに必要な最短リンク数です。Screaming Frogではこの深度を「クロール深度」と呼び、ホームページを深度0として数えます。深度4以上を「高いクロール深度」として検出する初期設定もあります。ただし、同社もサイト規模やページの重要度によって判断すべきであり、深いページすべてが問題なのではないと説明しています。

つまり、「全URLを3クリック以内にする」という一律ルールではなく、重要ページが不自然に深くなっていないかを見ることが重要です。

深度は、ページの役割と合わせて判断する

同じ深度でも、ページの役割によって改善の優先度は変わります。たとえば、次のような状態です。

ページ深度判断
主力サービスページ4優先的に改善
主力SEOピラーページ4優先的に改善
重要な比較記事3関連ページとの導線を確認
個別ニュース記事4必ずしも問題ではない
過去のお知らせ5優先度は低い

表では、個別ニュース記事は深度4でも必ずしも問題ではなく、過去のお知らせは深度5でも優先度が低くなっています。深度の数字だけでなく、そのページが検索流入や事業成果を担うかどうかも合わせて、優先度を判断します。

改善するときは、トップページから無理にすべてのページへ直接リンクする必要はありません。「トップ → SEOピラーページ → 内部リンク監査記事」のように、テーマ上の親子関係を整理しながら短い経路を作る方が、ユーザーにもサイト構造を理解しやすくなります。Googleも、論理的なサイト構造を作り、重要ページには関連ページからリンクすることを推奨しています。

内部リンク数の偏りは、多い少ないではなく重要度とのズレで見る

孤立ページとリンク深度を確認したら、次は各ページが受けている内部リンク数を比べます。Google Search Consoleの「リンク」レポートでは、サイト内から多くリンクされているページを確認できます。ただし、Google自身が、このレポートはサイト内リンクの完全な一覧ではなく、一部のURLが省略される場合があると説明しています。そのため、大規模な監査ではSearch Consoleだけでなく、サイトクロールのデータと組み合わせて判断します。

見るべきなのは、次の2種類のズレです。

  • 重要なのに内部リンクが少ないページ:検索流入やコンバージョンを担うページなのに、関連ページからほとんどリンクされていない状態です。
  • 重要ではないのに内部リンクが集中しているページ:テンプレートやフッターの都合で、古い記事や重要度の低いページに大量の内部リンクが集まっている状態です。

このズレを見つけるには、監査表で「被内部リンク数」だけを並べず、「ページ重要度」と並べます。次の表は、その組み合わせごとの判断をまとめたものです。

重要度被内部リンク判断
高0最優先
高少優先改善
高多原則維持
低多リンク集中の理由を確認
低少原則低優先

重要度が高いのに被内部リンクが0のページは最優先、少ないページは優先的に改善します。反対に、重要度が低いのにリンクが多いページは、集中している理由を確認します。被内部リンク数だけでは改善対象は決められないため、検索流入や事業成果を担うページかどうかと組み合わせて判断します。重要度と並べて見ることで、単純なリンク数のランキングよりも、修正すべきページを見つけやすくなります。

アンカーテキストは、完全一致率ではなく内容と文脈で確認する

アンカーテキストとは、ユーザーがクリックするリンク部分の文字列です。Googleは、アンカーテキストについて「具体的」「適度に簡潔」「リンク元とリンク先の双方に関連している」ことを推奨しています。また、「こちら」「詳細」といったリンク先を説明しない表現や、不自然なキーワード詰め込みを避けるよう案内しています。

内部リンク監査では、次の3点を確認します。

1. 内容が分からないアンカーが多くないか

次のようなアンカーは改善候補です。

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たとえば、「内部リンクについて詳しくはこちら」より、「内部リンクの設計方法を確認する」の方が、ユーザーもリンク先を予測できます。Screaming Frogにも、「click here」「learn more」など説明力の低い内部アンカーを検出する機能があります。

2. 同じキーワードへ無理に統一していないか

内部リンクでは、特定キーワードの完全一致率を何%にすべきかというGoogle公式の基準はありません。したがって、「完全一致30%、部分一致50%にする」といった固定比率を監査基準にするより、次の4点を見る方が実務的です。

  • リンク先を正しく説明しているか
  • リンク元の文章として自然か
  • キーワードを不自然に詰め込んでいないか
  • 同じリンク先を毎回機械的に同じ表現で紹介していないか

3. 同じアンカーが別の検索意図のページを指していないか

もう一つ確認したいのが、「アンカーの競合」です。たとえば、「SEO対策」というアンカーテキストが、次のようなページへ無秩序に使われているとします。

  • SEOの総合ガイド
  • SEOサービスページ
  • SEO内部対策記事
  • SEO料金記事

この場合、ユーザーから見てもリンク先を予測しにくくなります。アンカーごとにリンク先URLを集計し、同じ表現が異なる役割のページへ広く分散していないか確認します。

修正の優先順位は、孤立・深度・リンク数・アンカーの順に決める

問題を一覧化したら、修正効果と緊急度で順番を決めます。おすすめは、次の4段階の順序です。

優先度状態主な対応
S重要ページが孤立関連する親・兄弟ページからリンク
A重要ページの深度が深いピラー・カテゴリ・関連記事から経路短縮
B重要度と内部リンク数が不一致重要ページへリンク再配分
Cアンカーが曖昧・不自然文脈に合わせて具体化

アンカー表現を整えるのは、修正の最後です。リンク経路そのものが存在しないページでは、アンカーの文言を整えても効果が出ないため、内部リンク監査ではまず、重要ページへの経路があるかどうかを確認します。

対象が多いときは、検索データで優先順位を絞る

修正対象が数百URLある場合は、Search Consoleのデータを加えます。次のような条件が複数重なるページは、比較的優先順位を上げやすい候補です。

  • 検索表示回数がある
  • 順位が11〜30位前後
  • コンバージョンに近い
  • 内部リンクが少ない
  • 深度が深い

リンクを足す先を選ぶ段階では、研究の知見も参考になります。内部リンク候補を人の勘だけで探すのではなく、実際のユーザー行動データから有用なリンク候補を推定する研究もあります。2016年のWSDM掲載研究では、Wikipediaなどのアクセスログを利用し、追加された場合に利用される可能性の高いリンクを予測する方法が検証されました。企業サイトへ結果をそのまま適用できる研究ではありませんが、「リンク候補をページの関連性だけでなく実際の移動行動から選ぶ」という考え方の参考になります。

内部リンク監査は、5ステップで進める

ここまでの確認を定期的に行う場合は、次の順番にすると作業がぶれにくくなります。内部リンク監査は、問題を発見して修正するだけでなく、修正後の再クロールまでを1サイクルとして運用します。

STEP1:検索対象にしたいURL一覧を確定する

XMLサイトマップ、CMSの記事一覧、Search ConsoleなどからURL一覧を作成します。不要ページまで一緒に改善しないよう、「インデックスさせたいページ」と「検索対象外ページ」を分けます。

STEP2:サイト全体をクロールする

Screaming Frogなどを使い、STEP4の評価に必要な次の項目を取得します。

  • ステータスコード
  • 被内部リンク数
  • 発内部リンク数(そのページから出ていく内部リンクの数)
  • リンク深度
  • リンク元URL
  • リンク先URL
  • アンカーテキスト

STEP3:孤立ページを照合する

通常クロールで取得できたURLと、XMLサイトマップ・Search Console等のURLを比較します。重要ページなのに通常の内部リンク経路から発見できないURLを、最優先の候補にします。

STEP4:重要度・深度・リンク数・アンカーをまとめて評価する

この段階では、1項目だけで判断しないことが重要です。たとえば、「被内部リンク2本」という数字だけでは、改善対象かどうか判断できません。検索流入を担う主要記事であれば2本は少ない可能性がありますが、補足ページなら2本で十分なケースもあります。

STEP5:修正後に再クロールする

内部リンクを修正したら、実装したこと自体を完了条件にはしません。再クロールして、次の点を確認します。

  • 孤立状態が解消したか
  • 深度が短くなったか
  • リンク先が200を返しているか
  • 意図したアンカーテキストになったか
  • 重要ページへの導線が増えたか

Googleに再クロールを依頼する場合、少数URLならURL検査、多数のURLならサイトマップを利用できます。ただし、再クロール依頼によって即座のクロールや順位上昇が保証されるわけではありません。

内部リンク監査で避けたい5つの失敗

最後に、修正時に起こりやすい失敗を整理します。

  1. 被内部リンク0をすべて修正する
    不要ページや統合対象までリンク構造へ戻さないようにします。
  2. 全ページを一律3クリック以内にしようとする
    重要ページを優先します。サイト規模によって深いページが存在すること自体は不自然ではありません。
  3. 内部リンク数が多いほど良いと考える
    Googleは1ページあたりの理想的なリンク数を示していません。「数」より、ユーザーに必要で関連性のあるリンクかを判断します。
  4. アンカーの完全一致率を機械的に管理する
    公式の適正比率はありません。説明力・簡潔さ・文脈・関連性を優先します。
  5. XMLサイトマップがあるから孤立していても問題ないと考える
    サイトマップはGoogleのURL発見を助けますが、適切な内部リンク構造の代替ではありません。Googleも、サイト内の重要ページへナビゲーションやリンクで到達できる状態を前提としています。

まとめ

内部リンク監査は、「リンクを何本増やすか」から始めるのではなく、重要ページがサイト構造の中で適切に扱われているかを確認する作業です。修正と確認は、次の順で考えると整理しやすくなります。リンクの経路がないページでは、アンカーの文言などを整えても効果につながりにくいためです。

  1. 重要ページの孤立を解消する
  2. 重要ページのリンク深度を短くする
  3. ページ重要度と内部リンク数のズレを直す
  4. 分かりにくい・不自然なアンカーテキストを改善する
  5. 再クロールし、構造が意図どおり変わったか確認する

特に重要なのは、「孤立」「深度4以上」「被内部リンク○本」といった数値だけで、機械的に良し悪しを決めないことです。検索流入や問い合わせにつながる重要ページほど優先し、不要なページはリンクを増やすのではなく、統合・削除・検索対象外化も含めて判断します。

最初の一歩は、重要ページを決めてURL一覧を作ることです。内部リンク監査を定期的に行えば、記事が増えるにつれて崩れやすいサイト構造を修正しながら、検索エンジンとユーザーの双方が重要なコンテンツへ到達しやすい状態を維持できます。

参考文献・データ元

この記事で参照した情報を確認できます。

Google Search Central「SEO Link Best Practices for Google」最終更新2025年。内部リンク、クロール可能なリンク、アンカーテキストの判断に使用。
Google Search Central「Learn about sitemaps」最終更新2025年12月。内部リンクとサイトマップによるURL発見の違いの確認に使用。
Google Search Console Help「Links report」。内部リンクレポートの用途とデータ上の制約の確認に使用。
Screaming Frog「How To Find Orphan Pages」。孤立ページの定義・検出方法の確認に使用。
Screaming Frog「Internal Linking Audit With the SEO Spider」。リンク深度、内部リンク数、アンカーテキスト監査手順の確認に使用。
Paranjape, A., West, R., Zia, L., Leskovec, J. “Improving Website Hyperlink Structure Using Server Logs.” WSDM 2016, pp.615–624. DOI: 10.1145/2835776.2835832。ユーザー行動データを用いたリンク候補選定の補助研究として使用。

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