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SEO対策会社の月次レポートの見方|順位・流入・CV・実施内容・次月計画を評価する方法

部署:マーケティング担当者部署:経営者・責任者レベル:実践
SEO対策会社の月次レポートをPCと資料で確認し、順位だけでなく成果や施策まで評価している担当者の手元

SEO対策会社から毎月レポートを受け取っていても、「順位は上がったが、成果が出ているのか分からない」「結局、何が変わったのか見えない」という状態では、契約を続けるか、改善を求めるかを発注側として判断できません。

月次レポートで見るべきなのは、順位や流入の数字だけではありません。「検索結果の変化」「流入・成果」「実施内容」「実装状況・残課題」「次月計画」の5つを一続きで確認すると、成果が出ているのか、何が変わったのか、次に何をするのかが見えてきます。

この記事では、SEOを外注している企業の発注責任者向けに、5つのつながりと、毎月の定例でSEO対策会社に確認したい10の質問、30分で進める定例の流れを整理します。

SEO対策会社の月次レポートは「5つのつながり」で評価する

月次レポートは、数字が多いほど良いわけではありません。発注側が確認したいのは、SEO対策会社が「現状を正しく把握し、必要な施策を実行し、その結果を検証し、次の改善へつなげているか」です。そのために、最低限、次の5項目がつながっているかを確認します。

SEO月次レポートを検索結果、流入・成果、実施内容、実装・残課題、次月計画の5段階で評価する流れ

5項目は別々に見るのではなく、今月の変化から実施内容、次月の改善までを一続きで見ると評価しやすくなります。

次の表は、5項目それぞれで見る内容と、発注側の確認ポイントをまとめたものです。表に出てくるCTRは、検索結果に表示された回数のうち、クリックされた割合(クリック率)を指します。

確認項目 見る内容 発注側の確認ポイント
1. 検索結果 表示回数、クリック、CTR、平均掲載順位 どのページ・検索語で何が変わったか
2. 流入・成果 自然検索セッション、問い合わせ等 流入増が事業成果につながっているか
3. 実施内容 新規記事、リライト、内部リンク、技術修正など 実際に何を変更したか
4. 実装状況・残課題 完了、確認中、未実装、保留 提案だけで止まっていないか
5. 次月計画 対象、理由、優先順位、期限 今月の結果を踏まえた計画になっているか

良い月次レポートは、因果関係を断定しすぎない範囲で「施策→確認できた変化→次の判断」を説明しています。

逆に、順位表やアクセス数のグラフだけで終わり、実施内容や次月計画につながっていないレポートは、受け取っても発注判断に使えません。

対策会社の報告内容を社内の意思決定資料へまとめ直す場合は、社内向けSEO月次レポートの作り方で、KPI・実施内容・要因・次月計画を1枚に整理する型を確認できます。

まず、計測条件が毎月そろっているかを確認する

数字を評価する前に、比較の条件が同じかを確認します。条件が変わっていると、増減の理由がSEO施策なのか、計測方法の違いなのか判断できないためです。

Google Search Consoleの検索パフォーマンスでは、クリック数、表示回数、CTR、平均掲載順位を確認でき、データは検索語、ページ、国、デバイスなどで分けて見られます。平均掲載順位は、特定の検索で毎回同じ順位に表示されたことを意味する数値ではなく、表示された結果を集計した指標です。

そのため、「平均順位が2つ上がった」という全体値だけで成果を判断せず、重要な検索語やページ単位まで分けて確認します。

成果は、Google Analytics 4(GA4)で確認します。GA4では、自然検索のセッションに加えて、問い合わせ・資料請求など事業上重要な行動を見られます。この重要な行動は、GA4では現在「キーイベント」として管理されます。社内で従来どおり「CV(コンバージョン)」と呼ぶ場合でも、何をCVとして集計するかは毎月固定しておく必要があります。

月次で固定したい計測条件

次の項目は、毎月変えずに同じ条件で比べられるよう、あらかじめ決めておきます。

  • 集計期間
  • 前月比・前年同月比などの比較方法
  • Search Consoleの対象プロパティ
  • GA4の対象プロパティ
  • Organic Search(自然検索)の定義
  • CVとして数える行動
  • 除外する社内アクセスやテスト送信
  • 対象ページ・対象サービスの範囲

なお、BtoBサイトでは、1か月のCV数だけで良し悪しを決めません。流入した検索語、サービスページへの遷移、問い合わせ内容も合わせて確認します。

順位は「上がったか」ではなく、表示・クリックとの関係で見る

SEOレポートで最も目につきやすいのが検索順位ですが、順位だけを切り取ると評価を誤りやすくなります。GoogleもSearch Consoleの平均掲載順位について、複雑な指標であり、絶対値だけでなく変化を見て分析するよう案内しています。月次では、少なくとも表示回数・クリック数・CTRと組み合わせて確認します。

次の表は、指標の組み合わせごとに、確認したいことと、SEO対策会社に次に聞くことを整理したものです。

状態 確認したいこと 次に聞くこと
順位↑・クリック↑ 狙った検索語で伸びたか 成果を伸ばす次の施策は何か
表示↑・CTR↓ 表示機会は増えたが選ばれていない可能性 タイトルや検索意図の見直し対象はどこか
クリック↑・CV横ばい 流入の質や導線に課題がないか どの検索語・ページからの流入が増えたか
順位↓・表示↓ 検索需要、競合、技術要因などを切り分ける 下落ページと検索語は特定できているか
順位横ばい・CV↑ 流入後の導線改善などが影響していないか 何を変更し、どこで成果が増えたか

どの状態を見るときも、サイト全体の平均値だけでなく、事業上重要なページや検索語で確認します。

月次で大きな変動があった場合は、Google Search Status Dashboardで、同じ期間にランキング更新や障害が告知されていないかも確認します。Googleは同ダッシュボードを、Webサイト運営者に関係するランキング更新や広範な障害を確認する場所として案内しています。

また、検索需要の季節変動がある業界では、前月比だけでなく前年同月比も併用します。

流入が増えても、CVと見込み客の質まで確認する

SEOの目的が問い合わせや商談の獲得なら、自然検索流入が増えただけでは最終的な評価になりません。

たとえば、検索流入が増えていても問い合わせが増えていなければ、「認知目的の流入が増えた」「サービスとの関連が弱い検索語で流入した」「記事からサービスページへ進めていない」など、複数の可能性があります。そのため、発注側が確認したいのは単純なCV件数だけではなく、検索から問い合わせまでのつながりです。

検索結果への表示からクリック、サイト訪問、比較、問い合わせまでのSEO流入とCVの流れ

SEOの成果は順位だけでは判断できません。検索結果での表示から問い合わせまで、どの段階で伸び、どこで止まっているかを見る必要があります。

  1. 検索結果で表示される
  2. クリックされる
  3. サイトへ訪問する
  4. 必要な情報を読む
  5. サービスや会社を比較する
  6. 問い合わせ・資料請求等に進む

Search ConsoleとGoogle Analyticsを連携すると、検索語やクリックなどの検索側のデータと、ランディングページでの行動やキーイベントを組み合わせて確認できます。

SEO対策会社から「流入が増えました」と報告されたら、「どの検索語・ページの流入が増え、そのユーザーはどのページへ進み、どのCVにつながったか」まで確認します。

さらに、順位が上がって成果が出たように見えても、検索ユーザーが自社を選ぶ理由を確認できなければ、問い合わせにはつながりません。料金、対応範囲、実績、他社との違いなど、比較する段階で必要な情報が足りているかも確認します。

「実施しました」ではなく、何が実装されたかを確認する

外注SEOの月次評価で見落としやすいのが、提案と実装の違いです。SEO対策会社が改善案を提出していても、社内確認や制作会社の対応で止まっていれば、サイト自体は変わっていません。一方、SEO対策会社側で「対応済み」となっていても、公開画面やソース上では反映されていないこともあります。

そのため、施策は次の4状態に分けて管理すると、どこまで進んでいるかを判断しやすくなります。

状態 意味 月次で確認すること
実装完了 公開環境へ反映済み URL、実装日、変更内容
実装後検証中 反映済みで効果確認待ち いつ、何を再確認するか
未実装 提案済みだが反映されていない 誰が、いつ対応するか
保留 優先度や条件により止めている 保留理由と再判断条件

「記事を5本作成」「内部リンクを20本追加」といった作業量も記録としては必要ですが、作業量そのものが成果ではありません。なぜそのページを対象にしたのか、公開後に何を確認するのかまで説明されているかを見ます。

そもそもSEOをどこまで内製し、どこから外部へ任せるかを見直したい場合は、SEO導入の体制構築で内製・外注・ハイブリッドの判断基準を確認できます。

SEO施策は「今月実施=今月成果」とは限らない

月次レポートでは、施策を実施した日と、成果を確認する日を分けて考える必要があります。

SEO施策の実施から検索エンジンの再確認、データ蓄積、成果評価までには時間差があることを示す時系列図

SEO施策は、実施直後の数字だけでは評価できない場合があります。Googleは、サイト改善の影響が数日で表れる場合もあれば、数か月かかる場合もあると説明しています。検索流入が落ちた場合にも、技術的な問題、ランキングシステムの更新、検索需要の変化など、複数の原因を切り分けるよう案内しています。

そのため、今月実施した施策に今月の順位上昇をそのまま結び付けるのは適切ではありません。

発注側では、施策ごとに次の4点を残しておくと評価しやすくなります。

  • 実施日
  • 対象URL
  • 変更内容
  • 次回確認日

たとえば、8月25日に重要ページを大幅にリライトし、8月31日締めの月次レポートで「成果なし」と評価しても、確認期間が短すぎる可能性があります。この場合は、成果なしと決めず、次回確認日までの推移を見てから評価します。

逆に、3か月前から同じ課題が残り、改善も検証も行われていないのであれば、SEOの時間差ではなく運用上の停滞を疑うべきです。

次月計画は「何をするか」より、なぜそれを優先するかを見る

月次レポートの価値は、次月の行動が明確になることです。「記事を追加します」「リライトします」「内部対策を進めます」だけでは、なぜそれを先にやるのかという優先順位の根拠が分かりません。次月計画には、少なくとも対象、理由、実施内容、確認指標(期待する変化をどの指標で確かめるか)、担当、期限、次回確認が必要です。

次の表は、その記載例です。

項目 良い記載例
対象 サービスAの比較ページ
理由 表示回数は増加したがCTRが低く、主要検索語で6〜9位
実施内容 タイトル・導入・比較表を改善
確認指標 主要検索語のCTR、クリック、サービスページ遷移
担当 SEO対策会社/自社制作担当
期限 9月20日公開
次回確認 10月月次で初期変化を確認

この形式であれば、翌月に「やると言ったことが実施されたか」「実施後に何が変わったか」を確認できます。あわせて、前月の提案が未実装のまま積み上がっていないかも確認します。

SEO対策会社へ毎月確認したい10の質問

月次定例では、次の10項目を確認すると、レポートを「受け取るだけ」の資料から、発注を管理するための資料に変えやすくなります。並びは、今月の変化(1〜2)、実装と残課題(3〜6)、原因と施策の見直し(7〜8)、次月の準備(9〜10)の順です。

  1. 今月、事業上重要な検索語・ページで最も大きく変わった点は何ですか。
  2. その変化は、表示回数・クリック・流入・CVのどこまでつながっていますか。
  3. 今月実施した施策は、どのURLに、いつ反映されましたか。
  4. 提案済みだが未実装の施策は何ですか。
  5. 未実装の理由は、当社側・SEO対策会社側・他社側のどこにありますか。
  6. 前月に予定していた施策は、予定どおり完了しましたか。
  7. 数字が悪化した項目について、原因候補をどこまで切り分けていますか。
  8. 今月の数字から、やめる・維持する・強化する施策は何ですか。
  9. 来月の最優先施策は何で、なぜそれが一番ですか。
  10. 次回の月次までに、当社側が判断・準備すべきことは何ですか。

これらの質問に、具体的なページ、実施日、データ、担当、期限で答えられるかどうかが、支援品質を見る一つの基準になります。

月次レポートで注意したい5つの状態

次の状態が単月だけでなく繰り返される場合は、支援の進め方を見直す余地があります。

1. 順位の良いキーワードだけが強調される

見るべきなのは、事業につながる検索語やページが改善しているかどうかです。検索される回数が少ない語や、事業との関連が薄い語の順位だけで評価しないようにします。

2. 実施内容が「調査」「分析」「提案」で止まる

調査や提案も必要ですが、数か月にわたってサイトの変更がほとんど発生していない場合は、実装までの責任分界、つまりどこまでをSEO対策会社が担い、どこからを自社や制作会社が担うのかを確認します。

3. 前月の課題が翌月のレポートから消える

未解決の課題は、解決・保留・撤回のいずれかになるまで追跡する必要があります。毎月論点が入れ替わると、改善が積み上がりません。

4. CVの定義や計測条件が説明できない

問い合わせ、資料請求、電話タップなど、何を成果として数えているかが不明なままでは、流入から事業成果までを評価できません。

5. 次月計画に優先順位の理由がない

問われるのは施策の数ではなく、「なぜ今それをやるのか」です。検索需要、現在順位、流入、CV、実装コストなど、判断材料が示されているかを確認します。

30分の月次定例は「結果10分・未対応10分・次月10分」で進める

月次定例を長時間の数字の読み上げにしないためには、確認する順番を固定します。

SEO月次定例を結果確認10分、未対応確認10分、次月計画10分の30分で進める流れ

結果の確認だけで終わらせず、未対応課題と次月の担当・期限まで決めると、翌月の評価につなげやすくなります。

  1. 最初の10分で、順位・表示・クリック・流入・CVのうち、重要な変化だけを確認します。
  2. 次の10分で、前月施策の実装状況と残っている課題を確認します。ここで、各施策が「実装完了」「実装後検証中」「未実装」「保留」のどれに当たるかを分けます。
  3. 最後の10分で、次月に何を優先するかを決めます。対象ページ、担当、期限、確認指標まで決めれば、翌月の評価基準も同時に確定します。

SEO対策会社を見直す前に、何を確認するか

数字が1か月悪かっただけで、すぐにSEO対策会社を変更する必要はありません。検索需要やGoogleのランキング更新、施策反映までの時間差など、外部要因もあるためです。

「月次レポートで注意したい5つの状態」と重なるものを含む、次のような状態が複数月続く場合は、支援体制や契約範囲を確認します。

  • 計測条件が毎月変わる
  • 前月計画の実施状況を追えない
  • 実装されていない施策が放置される
  • 数字の変化に対する原因分析がない
  • 次月施策の優先順位を説明できない
  • SEOの成果と問い合わせ・商談との接続を確認していない

まずは契約範囲と役割分担を確認し、レポート形式や定例の進め方を改善します。それでも判断が難しい場合は、現在の施策やレポートを第三者に確認してもらい、改善余地を整理する方法もあります。

まとめ

SEO対策会社の月次レポートは、順位表やアクセス数を見るだけでは十分に評価できません。発注側では、「検索結果の変化」「流入・成果」「実施内容」「実装状況・残課題」「次月計画」の5つをつなげて確認してください。

判断の軸は、前月に決めた施策が実施されたか、その後に何を確認するか、今月の結果をもとに次月の優先順位が決まっているか、の3点です。この流れが毎月続けば、レポートは単なる報告書ではなく、SEO対策会社の支援品質を評価し、自社の改善判断に使える管理資料になります。

次回の月次定例では、まず「提案済みだが未実装の施策は何ですか」と「来月の最優先施策は何で、なぜそれが一番ですか」の2つを聞いてみてください。前者で提案が実装まで進んでいるか、後者で次月の計画に優先順位の根拠があるかを確認できます。

参考文献・データ元

この記事で参照した情報を確認できます。

Google Search Console「Performance report (Search results): Overview and basic setup」
クリック、表示回数、CTR、平均掲載順位、検索語・ページ等の分析軸を確認。
Google Search Console公式資料

Google Search Console「What are impressions, position, and clicks?」
表示回数、クリック、平均掲載順位の定義と順位指標の注意点を確認。
Google Search Console公式資料

Google Analytics「Traffic acquisition report」
Organic Searchを含む流入チャネル、セッション、キーイベント等の指標を確認。
Google Analytics公式資料

Google Analytics「About key events」
事業上重要な行動をキーイベントとして計測する現在の仕様を確認。
Google Analytics公式資料

Google Analytics「Connect Search Console to Google Analytics」
Search Consoleの検索データとGA4上の行動・キーイベントを組み合わせて確認できることを参照。
Google Analytics公式資料

Google Search Central「Debug Google Search Traffic Drops」
検索流入下落の切り分け、施策反映までの時間差、検索需要変化等の確認方法を参照。
Google Search Central公式資料

Google Search Central「How to Use the Google Search Status Dashboard」
ランキング更新・障害の確認方法を参照。
Google Search Central公式資料

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