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超人気店舗ほどCTAに頼らない?高評価・多口コミ1,078社調査で見えたWeb集客の実態

部署:マーケティング担当者部署:経営者・責任者レベル:実践Web集客口コミ分析、Googleビジネスプロフィール、Webサイト改善、MEO
高評価・多口コミでも公式サイト情報が少ない企業があることを示すアイキャッチ

[独自調査] Report ID: SBR-2026-024

公開日:2026年10月1日 著者:菊地 将

要旨

星4.5以上・口コミ20件以上の高評価・多口コミ企業1,078社について、公式サイト上の情報を実ページベースで再判定したところ、13項目中3項目以下しか確認できない企業が補正後で14.1%前後(約7〜8社に1社)ありました。口コミ件数と公式サイトの情報量には正の関係が見られましたが、その関係は強いものではなく、不足している情報の種類は業種によって異なりました。今回の調査だけで因果関係までは断定できませんが、人気企業のWeb集客では、公式サイト以外の接点がより大きな役割を担っている可能性があります。

調査概要

  • 対象:星評価4.5以上・口コミ20件以上の企業
  • 期間:2026年9月28日〜9月29日
  • 方法:既存データから星評価4.5以上・口コミ20件以上の企業を抽出し、公式サイトを最大15ページまで取得。本文・HTMLをもとに13項目を再判定。
  • サンプル:1,078社

高評価・多口コミでも公式サイト情報が少ない企業があることを示すアイキャッチ

Googleビジネスプロフィール上で高い評価を集め、口コミ件数も多い企業であれば、公式サイトも情報や問い合わせ導線を充実させているはずだ。そう考える人は少なくないかもしれません。

しかし、企業サイトと口コミデータを照合したところ、星4.5以上・口コミ20件以上の企業でも、公式サイト上で確認できる情報が非常に少ない企業が約7〜8社に1社存在することが分かりました。

今回の再分析では、高評価・多口コミ企業1,078社を対象に、公式サイト上の情報を実ページベースで再判定しました。その結果、13項目中3項目以下しか確認できない企業は、補正後(自動判定を実ページで見直した後)で14.1%前後となりました。

つまり、高評価・多口コミを獲得している企業の中には、公式サイトを細かく作り込み、CTAで強く次の行動へ誘導することに必ずしも依存していない企業が一定数存在します。今回の調査だけで「人気だからCTAが不要」と因果関係までは断定できませんが、人気企業のWeb集客では、公式サイト以外の接点がより大きな役割を担っている可能性が見えてきました。

この記事では、調査の対象と方法、見えた結果、業種ごとの違い、そこから言えることと言えないこと、自社で確認したい視点の順に整理します。なお、タイトルの「CTAに頼らない」は、調査結果をもとにした仮説です。CTAの有無と集客成果の関係を測った調査ではありません。


調査概要:対象企業と確認した13項目

本調査では、現行サイトの取得に成功し、星評価と口コミ件数の両方が確認できた企業データをもとに分析しました。そのうち、次の条件を満たす企業を「高評価・多口コミ企業」として抽出しています。対象は1,078社です。

  • 星評価4.5以上
  • 口コミ20件以上

公式サイト側では、次の13項目を確認しました。

  1. 料金情報
  2. FAQ
  3. お客様の声
  4. 導入事例・実績・症例等
  5. サービス詳細
  6. 問い合わせ導線
  7. 予約導線
  8. LocalBusiness系構造化データ
  9. Organization系構造化データ
  10. sameAs
  11. H1
  12. meta description
  13. 独自調査・レポート

当初は既存データ上のURL判定を用いていましたが、料金や導入事例などで判定の誤り(偽陽性)が確認されました。そのため、本文やHTMLの内容をもとに再判定しています。調査の期間と方法は次のとおりです。

  • 調査期間:2026年9月28日~9月29日
  • 調査方法:既存データから星評価4.5以上・口コミ20件以上の企業を抽出し、公式サイトを最大15ページまで取得。本文・HTMLをもとに13項目を再判定。

※星評価・口コミ件数は既存データを使用しており、調査期間中に各Googleビジネスプロフィールを再取得したものではありません。


高評価・多口コミでも、約7〜8社に1社は公式サイトの情報が非常に少ない

最初に、いちばん大きな結果です。再判定後、高評価・多口コミ企業1,078社のうち、公式サイト上で13項目中3項目以下しか確認できない企業は、補正後で約14.1%でした。およそ7〜8社に1社にあたります。

高評価・多口コミ企業の約14.1%で公式サイト上の情報が非常に少なかった調査結果

当初の自動判定では20.1%という数字が出ていましたが、実ページで確認すると一部の判定に誤りがあり、結果は下方修正されました。それでも、高い星評価と十分な口コミ件数を持ちながら、公式サイト上では比較・検討に必要な情報がほとんど確認できない企業が一定数存在することは変わりませんでした。

「口コミが多い=Webサイトも作り込んでいる」とは限らない

口コミは、利用者が企業や店舗を知るうえで重要な判断材料です。一方、公式サイトには、料金、サービス内容、FAQ、実績、予約・問い合わせ方法など、比較・検討を補助する役割があります。

今回の結果で興味深いのは、それらの情報が少ないにもかかわらず、Google上では高評価と十分な口コミ件数を獲得している企業が一定数存在することです。

この結果は、口コミの蓄積と公式サイトの情報整備が完全には連動していないことを示しています。加えて、人気企業の一部では、公式サイト以外の接点ですでに認知・比較・意思決定が進んでいる可能性も示唆します。


口コミ件数が多いほど、サイトの情報も多いのか

では、口コミ件数が増えれば、公式サイトの情報量も増えるのでしょうか。全体分析では、口コミ件数と公式サイトの情報量には正の関係が見られました。ただし、その関係は強いものではありません。

口コミが増えるほどサイト上の情報も一定程度増える傾向はあるものの、口コミ件数だけで公式サイトの充実度を判断できるほどではありませんでした。実際、口コミ件数が多い企業の中にも、公式サイト上の情報が少ない企業が残っています。逆に、口コミ件数が少なくても、料金・サービス内容・事例・構造化データなどをしっかり整備している企業も確認されました。

つまり、「Google上で口コミが集まっているか」と「公式サイトをどこまで作り込んでいるか」は、必ずしも比例しません。

口コミ件数と公式サイトの情報量が必ずしも比例しないことを示す比較図

業種によって「足りない情報」の種類は異なる

業種によって差が出るかどうかも確認しました。今回の追加検証では、「サイトが薄い企業の割合そのもの」に大きな業種差があるとは言い切れませんでした。人材紹介、自動車整備、不動産仲介、サービス業を追加確認した結果、複数業種で15〜20%前後に収まり、一部の差は自動判定誤差と同程度でした。そのため、本調査では「業種によって薄い企業の割合が大きく違う」とは結論づけていません。

ただし、不足している情報の種類には違いが見られました。業種ごとの傾向は次のとおりです。

人材紹介・不動産仲介・自動車整備・サービス業で不足するサイト情報の種類が異なることを示す図

人材紹介

高評価・多口コミ企業でも、事例や予約・相談導線が十分に確認できない企業が目立ちました。

不動産仲介

FAQが確認できない企業が多く見られました。

自動車整備

FAQや事例などに不足が見られました。

サービス業

予約導線や具体的な実績・事例の有無にばらつきがありました。


超人気店舗ほどCTAに頼らない?公式サイト以外で意思決定が完結している可能性

ここからは、結果をどう読むかを考えます。今回の調査でとくに注目したいのは、高評価・多口コミ企業の一部が、公式サイトを情報量やCTAで強く作り込んでいないにもかかわらず、Google上では高い評価と口コミ件数を維持している点です。

考えられる仮説の一つは、すでに人気を獲得している企業ほど、公式サイト上で強く行動を促す必要性が相対的に低いということです。たとえば、ユーザーの意思決定が、次のような公式サイト以外の接点で大部分進んでいる場合です。

  • Googleビジネスプロフィール
  • 口コミ
  • Googleマップ
  • 電話
  • 外部予約サイト
  • SNS
  • 指名検索やリピーター

このような状態であれば、公式サイトに料金・FAQ・事例・予約・問い合わせCTAを大量に置かなくても集客が成立する可能性があります。

口コミ・Googleマップ・SNS・外部予約など公式サイト以外でも比較や意思決定が進む可能性を示す図

ただし、この仮説には限界があります。今回の調査では、各企業が「意図的にCTAを置いていない」のか、単に未整備なのかまでは判別できません。また、CTAの有無が集客成果に与える因果関係も測っていません。

それでも、高評価・多口コミであることと、公式サイトを作り込んでいることが必ずしもセットではないという結果は、Web集客における公式サイトの役割を考え直す材料になります。

なお、企業サイトのCTA構成そのものが時間とともにどう変化したかは、企業サイトのCTAを5年間追跡した2.1万社調査で、2021年と2026年の同一企業を比較しています。


自社は何を見て判断すればよいか:意思決定がどこで行われているかを確認する

では、この結果を自社の判断にどう使えばよいのでしょうか。今回の結果から、「公式サイトは薄くてもよい」「CTAは不要」と一律に結論づけることはできません。重要なのは、自社の顧客がどこで比較し、どこで意思決定し、どこから行動しているのかを把握することです。

その把握の結果によって、公式サイトの優先度は変わります。

  • 口コミやGoogleマップだけで十分に指名・来店・予約につながっている企業であれば、公式サイトに情報やCTAを追加する優先度は相対的に低いかもしれません。
  • 口コミがまだ少ない企業や、比較検討が長い商材では、料金、サービス詳細、実績、FAQ、問い合わせ導線などが重要になる可能性があります。

つまり、Web集客では「全社共通の正解」を当てはめるのではなく、自社の集客経路のどこが実際に成果を生んでいるかを見る必要があります。

公式サイト内で記事閲覧からCTA・フォーム・リード化までの流れを見直す場合は、オウンドメディアの集客導線の設計で、読者の検討段階に応じた次の行動の設計方法を整理しています。


まとめ

今回、高評価・多口コミ企業1,078社について公式サイトの情報を再確認した結果、約7〜8社に1社にあたる約14%で、13項目中3項目以下しか情報を確認できませんでした。注目したいのは、それらが単に評価の低い企業ではなく、星4.5以上・口コミ20件以上という高評価・多口コミ企業であることです。

つまり、人気企業の一部では、公式サイトを細かく作り込み、CTAで強く次の行動を促さなくても、Google上の評価や口コミを獲得できている状態が確認されました。

今回の調査だけで「人気だからCTAが不要」「CTAを置かない方がよい」と因果関係までは言えません。ただし、口コミ、Googleマップ、外部予約サービス、SNS、指名検索など、公式サイト以外の接点で意思決定が進んでいる企業では、公式サイトへの依存度が低くなる可能性があります。人気企業ほどWeb集客の主戦場が公式サイトの外側に移っている可能性も、考える材料になります。

見るべきなのは、「公式サイトをどこまで充実させるべきか」という一般論ではありません。まず、自社の顧客が、どこで知り、どこで比較し、どこで行動しているのかを確かめることから始めましょう。


調査上の注意点

この調査の結果を読むときは、次の点にご注意ください。

本調査は、営業リスト由来の企業データをもとに分析しています。また、星評価・口コミ件数は既存データであり、個別企業についてGoogleビジネスプロフィールを再取得したものではない点は、調査概要のとおりです。

公式サイトの再判定は、robots.txtを確認したうえで、静的HTMLを最大15ページまで取得して実施しています。JavaScript描画、画像、PDF内にのみ掲載されている情報などは取得できない場合があります。

そのため、本調査の「情報が確認できない」は、「企業が絶対にその情報を掲載していない」という意味ではなく、今回の取得・確認範囲では確認できなかったことを示します。

また、本調査は相関・実態把握を目的としたものであり、口コミ件数や公式サイトの情報量が検索順位や集客成果に与える因果関係を示すものではありません。

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