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口コミ・風評対策の全体像|取り組むべき5つの領域と、まず押さえておきたい基礎知識

部署:マーケティング担当者部署:広報・PR担当者部署:経営者・責任者レベル:基礎知識口コミ口コミ対策

企業の口コミ・評判を監視する方法|悪評の早期発見・分析・社内運用の実務

自社の口コミや評判を、どの媒体で、どのくらいの頻度で確認しているでしょうか。口コミ・評判の管理では、問題が大きくなる前に変化を見つけることが出発点になります。そのために、見る対象を決めて記録し、普段と違う変化を分析して社内で共有し、改善につなげる、という5つの流れを回します。

この記事では、Google口コミ、SNS、検索結果、転職口コミなどをどう監視し、どの数字や内容を記録し、異常を見つけたら社内でどう共有するかを解説します。扱うのは平常時、つまり炎上や権利侵害といった問題が起きていない日常の監視・分析・運用設計です。口コミ・風評対策全体の総論は別の記事で、削除申請や炎上対応そのものは個別の記事で扱います。すでに炎上・権利侵害・削除申請の段階に進んでいる場合は、そちらの記事をご覧ください。

結論|平常時は「監視・記録・分析・共有・改善」の5つを順に回す

平常時の口コミ・評判管理は、「監視対象を決める」「定期的に記録する」「変化を分析する」「社内で共有する」「改善へつなげる」の5つの手順で設計します。

この順番には理由があります。何を見るかが決まらなければ記録する項目も決まらず、記録がなければ変化を分析できません。分析で何が異常の目安かが見えてくると、社内で共有する基準も、改善の優先順位も決めやすくなります。各手順の中身は、後の「口コミ・評判の監視を進める5つの実務」で説明します。

具体例として、単発の対応から、継続的なネットモニタリング・情報発信の体制へ移行した新日本管財株式会社の導入事例があります。

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口コミ対策と風評対策は何が違うのか

両者の違いは、対象とする範囲です。口コミ対策は、Googleビジネスプロフィールや求人口コミサイトなど、特定のプラットフォームに投稿される評価・レビューへ継続的に対応することを指すのが中心です。風評対策は、SNS、検索結果、掲示板、ニュース、サジェスト(検索窓に文字を入力したときに表示される検索候補)などを含む、より広い評判リスクへの対応を指します。

ただし、両者を切り離して考えることはできません。1件の口コミがSNSで拡散し、検索結果に残り、採用や営業へ影響するケースもあるためです。そのため、監視の対象は口コミサイトだけにとどめず、SNSや検索結果にも広げて考えます。

この論点に関連して、「企業の口コミ対策完全ガイド」もあわせてご覧ください。

問題のありそうな投稿を見つけたら、最初に確認する3つのこと

監視の途中で、問題のありそうな投稿や検索結果、口コミを見つけることがあります。そのときは、次の3つを確認します。

削除や返信の前に、証拠を保存する

問題となる投稿、検索結果、口コミを見つけたら、削除や返信の前に、URL、投稿日時、表示画面などを保存します。後の削除申請、法的相談、社内での検証には、あとから見返せる記録が必要になるためです。

この論点に関連して、「企業ブランディングとは?進め方・メリット・最初に診断すべき3つの認識ギャップ【独自調査】」もあわせてご覧ください。

事実・意見・権利侵害の可能性を分けて考える

企業にとって都合の悪い内容だからといって、すべて削除できるわけではありません。実際の利用体験に基づく批判、事実誤認、虚偽情報、誹謗中傷、個人情報の掲載などに分けたうえで、どれに当たるかを判断します。

どれに当たるかで、取るべき手段が変わります。法的な判断が必要な場合は専門家に相談します(自社・対策会社・弁護士の役割の分け方は、後の節で説明します)。

拡散範囲と事業への影響を確認する

問題がSNSだけで起きているのか、検索結果や口コミサイトまで広がっているのかを確認します。あわせて、問い合わせの減少、採用辞退、取引先からの問い合わせなど、現実の損害が出ていないかを見ます。損害が出ている場合は、対応の優先度を上げます。

ここまでは、問題を見つけたあとの確認です。次に、問題をできるだけ早く見つけるための日常の監視手順を見ていきます。

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口コミ・評判の監視を進める5つの実務

ここからが、平常時の運用の中心です。冒頭の結論で挙げた「対象を決める」「記録する」「分析する」「共有する」「改善へつなげる」に、次の5つの実務が順に対応します。

1|監視キーワードと媒体を決める

最初に、監視キーワードを決めます。会社名、サービス名、商品名、代表者名、ブランド名、略称、よくある誤記が対象です。

次に、監視する媒体を決めます。Google口コミ、SNS、検索結果、サジェスト、転職口コミ、ニュースなどのうち、事業への影響が大きい媒体から優先しましょう。

2|決めたキーワードと媒体を定期的に記録する

星評価、口コミ件数、ネガティブ投稿数、会社名やサービス名で検索したときの表示内容、サジェスト、SNSでの言及、問い合わせ件数などを定期的に記録します。

普段の状態を残しておくと、いつもと違う変化に早く気づけます。

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3|変化の原因を分析する

評価の低下やネガティブな言及の増加があったときは、原因を分析します。確認するのは、単発の投稿なのか、同じ不満が複数の媒体で繰り返されているのか、商品、接客、採用、社内制度など共通の原因があるのか、という点です。

原因が共通しているほど、個別の投稿に対応するだけでは解決しにくいと考えます。その場合は、共通の原因そのものを直す改善につなげます。改善の進め方は、5つ目の実務で説明します。

4|広報・法務・経営へ共有する基準を決める

担当者だけで抱え込まず、広報・法務・経営へ判断を引き上げる条件を、あらかじめ決めておきます。この引き上げをエスカレーションと呼び、その条件がエスカレーション基準です。基準には、一定件数以上のネガティブ投稿、急激な星評価の低下、社名とネガティブな言葉をあわせた検索の増加、採用辞退や問い合わせの減少といった状況を入れます。

基準を事前に決めておけば、異常に気づいたときに迷わず共有できます。

この論点に関連して、「レピュテーションリスク?難しくてわからない方へ。」もあわせてご覧ください。

5|改善結果まで追跡する

監視で見つかった課題は、削除や返信だけで終わらせません。商品の改善、接客の改善、採用情報の修正、FAQの追加、社内教育などにつなげます。その後、同じ指摘が減ったかまで確認して、はじめて運用が一巡します。

媒体ごとに対応をどう変えるか

監視で見つけた変化への対応は、媒体の性質によって変わります。ここでは4種類の媒体について、押さえておきたい点を挙げます。

Google口コミ・口コミサイト

まず、正当な低評価と、媒体のポリシーに違反する投稿を分けます。返信できる媒体では、投稿者本人だけでなく、第三者の閲覧者も意識して対応します。

SNS

SNSは拡散の速度が速いため、反射的に反論せず、証拠保存と事実確認を先に行います。炎上の規模によっては、個別に返信するよりも、公式見解の整理を優先します。

検索結果・サジェスト

単一の投稿を削除する場合とは異なり、検索結果全体でどの情報が目立っているかを見ます。正確な公式情報や第三者の情報を充実させることも含めて、中長期で改善します。

この論点に関連して、「サジェスト対策に必要な費用の平均は?|費用相場を紹介!」もあわせてご覧ください。

転職・就職口コミサイト

採用候補者は企業を理解するためにこれらのサイトを参照します。そのため、採用広報だけに頼らず、現場の改善と、事実に基づく情報発信を組み合わせます。

自社・対策会社・弁護士は、どう役割を分けるか

対応をすべて自社で抱える必要はありません。場面によって、担当は分かれます。自社は、事実確認、証拠保存、顧客対応、公式情報の発信、社内改善を担います。対策会社は、監視、分析、検索結果や評判管理などの運用・技術面を支援します。弁護士は、権利侵害、発信者情報開示(投稿者の情報の開示を求める法的手続き)、法的削除請求など、法律判断が必要な場面を担います。

役割を混同せず、必要に応じて連携します。たとえば、自社で証拠を保存して事実を確認し、法律判断が必要な部分を弁護士に任せる、といった組み合わせです。

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風評被害を放置すると、どんな影響が出るか

監視と記録を続ける理由は、放置した場合の影響にあります。影響は、次の3つの面に出る可能性があります。

売上・問い合わせへの影響

比較検討の場面でネガティブな情報が目立つと、問い合わせや購入の前に離脱される可能性があります。

採用への影響

企業名を検索した候補者が口コミやSNSを見て、応募や選考の継続を取りやめることがあります。

この論点に関連して、「【専門家が警告】デジタルタトゥーとは?放置すると採用・営業に深刻な影響が出る理由」もあわせてご覧ください。

取引・企業信用への影響

顧客だけでなく、取引先、金融機関、株主なども企業名を検索します。ネガティブな情報が定着すると、事業上の信用判断に波及する可能性があります。

こうした影響を避けるには、変化に早く気づく仕組みが必要です。次に、その確認の頻度を見ていきます。

監視の頻度は、日次・週次・月次でどう分けるか

すべてを毎日確認する必要はありません。変化の速さに合わせて頻度を分けると、無理なく続けられます。目安は、SNSや新着口コミが日次〜週次、検索結果やサジェストが週次〜月次、傾向分析や改善効果のレビューが月次です。

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自社の運用に抜けがないか確認するチェックリスト

ここまでの内容を、点検用のチェックリストにまとめました。次の8項目を確認し、できていない項目から整えましょう。

  • 会社名・サービス名で定期的に検索している
  • SNS・Google口コミ・転職口コミを確認している
  • 問題投稿の証拠保存ルールがある
  • 事実確認の担当者が決まっている
  • 広報・法務・経営へのエスカレーション基準がある
  • 外部専門会社・弁護士への相談基準がある
  • SNSガイドラインや社員教育を実施している
  • 対策後の効果測定を行っている

よくある質問

悪い口コミは削除できますか?

低評価であることだけを理由に、削除できるとは限りません。媒体のポリシー違反や権利侵害の有無を確認したうえで、適切な手段を選びます。内容の分け方は、前の「事実・意見・権利侵害の可能性を分けて考える」で説明したとおりです。

風評被害対策は自社だけでできますか?

自社で担える部分は多くあります。監視、事実確認、返信、公式情報の整備などです。一方、検索結果の対策や大規模なモニタリング、法律判断が必要な場合は、外部の専門家との連携が有効です。

風評被害対策会社と弁護士の違いは?

対策会社は、主に監視・分析・評判管理といった運用面を支援します。弁護士は、権利侵害や法的請求など、法律業務を担います。

この論点に関連して、「利便性の高い「wikipedia」の危険性とは」もあわせてご覧ください。

まとめ|まず監視するキーワードと媒体を決め、記録を始める

平常時の口コミ・評判管理は、決めた対象を記録し続け、普段と違う変化を基準に沿って社内へ共有し、改善の結果まで追うことで回ります。最初の一歩は、監視するキーワードと媒体を決め、いまの星評価や、会社名で検索したときの表示内容を記録することです。

削除方法、炎上時の初動、法的対応が必要な場合は、それぞれの専門記事をご覧ください。

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