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Webサイト改善チェックリスト|流入・導線・CTA・フォーム・計測を順に診断

部署:マーケティング担当者部署:経営者・責任者レベル:実践
ノートパソコンの横で、チェックマークを書き込んだ改善チェックリストのノートを確認している机の上の様子

「問い合わせが増えない。サイトのどこから直せばいいのか分からない」。改善を任された担当者が、最初に悩む点です。 結論から言うと、成果を「訪問数」「CTA(資料請求や問い合わせを促すボタンやリンク)のクリック率」「フォームの完了率」の3つに分けて、弱い段階を特定してから、その段階のチェック項目を確認する順番が、直す場所を絞りやすい進め方です。いきなりデザインを変えるより、確認する範囲を狭められます。 この記事では、流入、導線、CTA、フォーム、計測の5つについて、確認する項目をまとめました。診断の手順や表は筆者が整理したもので、Googleのヘルプなど出典のある内容は、出典を示しています。末尾に、そのまま使える10項目のチェックリストを載せています。

診断の進め方|成果を3つの数字に分けて、弱い段階を見つける

どの数字が弱いかを見つけると、最初に確認する場所を絞れます。数字は人数ではなくセッション数です。

成果は、「資料請求数=セッション数×CTAクリック率×フォーム完了率」のように分けて考えられます。これは、集客・広告戦略メディア「キャククル」の資料請求の解説にある考え方です。この記事では、問い合わせなど他の成果にも当てはめて使います(筆者の応用です)。当てはめるときは、各数字を次のように定義します。

  • 訪問数:対象の導線(CTAがあるページ)を見たセッション数。対象期間で数える。
  • CTAクリック率:CTAをクリックしたセッション数 ÷ 訪問数。
  • フォーム完了率:フォームの送信が完了したセッション数 ÷ CTAをクリックしたセッション数。
送信完了のセッション数を、訪問数、CTAクリック率、フォーム完了率の3つの掛け算に分けて示した図。各数字は、何を何で割るかの定義つき

この定義で3つを掛け合わせると、送信が完了したセッション数になります。セッションは、Googleアナリティクスでは「ユーザーがウェブサイトまたはアプリケーションを操作する時間のこと」と定義されています。訪問した人数を表す指標ではありません。数え方の細かい決まりは、お使いの計測ツールの定義に従います。

基準値には、他社の平均ではなく、過去の同じ条件(同じ期間、同じ導線)の自社の数字を使い、どの段階が弱いかを見ます。比べる材料がない場合は、数字だけで弱い段階を決めず、確認する候補を選ぶ扱いにしてください。改善全体の考え方は、問い合わせなど成果につながる割合を高める改善(CRO)として、CROの考え方とKPI・改善サイクルで解説しています。

3つの数字のうち、どれが弱いかによって、最初に見る場所が変わります。次の表は筆者の整理です。

見えた症状疑う段階最初に見る節
そもそも訪問が少ない流入「流入」
訪問はあるが、CTAがクリックされない導線・CTA「導線」「CTA」
CTAはクリックされるが、フォームが完了しないフォーム「フォーム」
3つの数字のどれも取れていない計測「計測」

診断は流入から順に見ていきますが、成果を数える設定がなければ、どの段階が弱いかを判断できません。先に「計測」の節を確認してから進めても構いません。

流入|検索からの訪問と、ページの表示を確認する

流入では、検索結果から見られているか、見られたときに開けるかを確認します。

Google Search Consoleの検索パフォーマンスレポートでは、次の4つの指標を確認できます。

  • クリック数:ユーザーがGoogle検索の検索結果からサイトをクリックした回数。
  • インプレッション数:サイトが検索結果に表示された回数。
  • CTR(クリック率):クリック数をインプレッション数で割った値。
  • 平均掲載順位:検索結果におけるサイトの最上位の平均掲載順位。

表示される回数が少ないのか、表示はされるがクリックされないのかを分けて見ると、直す場所が変わります。表示回数が少なければ、狙う検索語やページの内容を見直します。表示回数に対してクリックが少なければ、検索結果に出るタイトルや説明文を見直します。

もうひとつ、ページの表示に関する指標があります。Googleは、Core Web Vitalsの3つの指標について、次のような目安を示しています。

  • LCP(Largest Contentful Paint):読み込みの性能を測る指標です。ページの読み込みが始まってから2.5秒以内に表示されることが目安です。
  • INP(Interaction to Next Paint):操作への反応(インタラクティブ性)を測る指標です。200ミリ秒以下が目安です。
  • CLS(Cumulative Layout Shift):表示の安定性を測る指標です。0.1以下が目安です。

測定の目安として、モバイルとパソコンに分けたうえで、ページ読み込みの75パーセンタイル(計測した値を小さい順に並べたとき、75%の位置にある値)で見るのがよいとされています。これらは表示の状態を測る目安で、満たすと問い合わせが増える根拠を示すものではありません。

Core Web Vitalsの3指標の目安を並べた図。LCPは2.5秒以内、INPは200ミリ秒以下、CLSは0.1以下

ランサーズのWebサイト改善の解説でも、チェックポイントの最初に、スマホに対応しているかが挙げられています。

導線|入口から行動までの経路を確認する

導線は、訪問者が入口のページから、CTAやフォームにたどり着くまでの経路です。同じ解説では、チェックポイントとして「ファーストビュー」(ページを開いて最初に見える範囲)と「コンテンツの質は悪くないか」も挙げられています。

導線の確認は、次の3つの問いで進めます。

  • 入口のページは、そのページに来た人の目的に合った内容か。
  • 次に取る行動(資料を見る、問い合わせるなど)が、ページ内で見つかるか。
  • 行動を選ぶ前に知りたいこと(内容、費用の考え方、事例など)に、答えが用意されているか。

ページごとに、この3つを確認していくと、確認する観点をそろえられます。実際にどこで離れているかは、計測の数字で確かめます。

CTA|文言・位置・不安の解消を確認する

CTA(Call To Action)は、「資料を請求する」「問い合わせる」など、訪問者に次の行動を呼びかけるボタンやリンクです。資料請求を増やすための解説では、CTA改善のチェック項目として、次の5つが挙げられています。

  • ボタン文言が「資料請求」だけになっていないか。
  • 資料で分かる内容を、CTAの直前に説明しているか。
  • 記事の上部、中盤、末尾に、自然なCTAがあるか。
  • フォームへ遷移する前に、不安を解消できているか。
  • スマホでも、ボタンが押しやすい大きさになっているか。

これらは、資料請求を扱う解説の項目です。問い合わせやサービス紹介のページに当てはめるときは、「資料」を「相談で分かること」などに読み替えて使います。自社で運営する情報発信サイト(オウンドメディア)から資料請求や問い合わせにつなぐ流れは、オウンドメディアの集客導線の設計で整理しています。

フォーム|入力の負担と、つまずきを減らす

フォームは、CTAをクリックしたあとの最後の関門です。UX(ユーザー体験)の設計・研修を手がけるNielsen Norman Groupは、フォーム設計の指針で、次の点を挙げています。

  • 項目を減らす:フォームから項目や質問を1つ減らすたびに、コンバージョン率が上がると述べています。ただし、すべてのフォームで同じ効果が出るとは限りません。項目数と離脱の関係を検証した査読付きの研究は、確認できていません。
  • ラベルの位置:ラベルは、説明する入力欄の近くに置くよう求めています。
  • 必須と任意の区別:必須の項目と任意の項目を区別し、任意の項目は1つか2つまでにして、任意であることを明示するよう求めています。
  • エラー表示:エラーメッセージは目立つ形で具体的に示し、色だけに頼らず、複数の手がかりで示すよう求めています。

ランサーズの解説でも、チェックポイントの1つとして「エントリーフォームは最適か」が挙げられています。

確認するときは、実際にフォームを開いて、スマホとパソコンの両方で最後まで入力してみます。入力が終わるまでに何分かかるか、エラーが出たときに直しやすいかを体験すると、改善点が見つかります。

計測|成果を数えられる状態かを確認する

計測は、診断の前提です。キーイベントは、Googleアナリティクスで、ビジネスの成果にとって特に重要なアクションを測定するイベントです。測定するには、アクションを測定するイベントを作成または特定して、そのイベントにキーイベントとしてマークを付けます。

問い合わせの完了やフォームの送信など、自社にとっての成果が、キーイベントとして設定されているかを確認します。あわせて、CTAをクリックしたセッション数とフォームの送信が完了したセッション数を、同じ期間・同じ導線で別々に数えておきます。1つのセッションで何度クリックや送信があっても、1回として数えます。フォームの送信完了は、そのCTAをクリックしたセッションの中で数えます。分母が0の場合は、率を求められません。前の節の2つの率を求めるために、どちらの数も必要になるためです。

どこから直すか|優先順位のつけ方

診断で複数の問題が見つかったときは、次の順で優先します。これは筆者の整理で、すべてのサイトに当てはまる決まりではありません。

  • 計測が取れていない場合は、何よりも先に設定する。数字が取れないと、ほかの改善の効果を確認できないため。
  • 弱い段階が1つに絞れた場合は、その段階の項目から直す。
  • 複数の段階が弱い場合は、成果に近いフォームとCTAを先に確認する進め方が考えられる。
改善の優先順位を示した分岐図。計測が取れていなければ先に設定し、取れていれば弱い段階を1つに絞って直し、複数の段階が弱くて絞れなければフォームとCTAを先に確認し、最後に同じ3つの数字を再確認する

改善したら、同じ3つの数字をもう一度確認して、効果を判断します。改善を外部に依頼する場合は、Webサイト改善を外注するときの契約前チェックも確認してください。

そのまま使える10項目のチェックリスト

  • 流入:検索パフォーマンスレポートで、過去の同じ期間と比べて、表示回数が減ったのか、表示に対するクリックの割合が下がったのかを確認する。
  • 流入:Core Web Vitalsの3指標が、Googleの示す目安を満たしているかを確認する。
  • 流入:スマホで表示を確認し、崩れや読みにくさがないかを確認する。
  • 導線:入口のページが、来訪者の目的に合った内容かを確認する。
  • 導線:次に取る行動が、ページ内で見つかるかを確認する。
  • CTA:ボタンの文言が、行動の内容を具体的に示しているかを確認する。
  • CTA:フォームへ進む前に、不安を解消する説明があるかを確認する。
  • フォーム:項目が必要最小限か、任意の項目が明示されているかを確認する。
  • フォーム:スマホとパソコンで最後まで入力し、エラー表示が分かりやすいかを確認する。
  • 計測:成果がキーイベントとして設定され、CTAのクリックと送信完了を別々に数えられるかを確認する。

まとめ

最初にやることは、「訪問数」「CTAのクリック率」「フォームの完了率」を、過去の同じ期間の自社の数字と並べて、弱い段階を1つ選ぶことです。そのうえで、流入、導線、CTA、フォーム、計測のうち、その段階の節のチェック項目だけを確認し、直す点を決めてから着手します。

数字が取れていない場合は、キーイベントの設定が最初の作業です。改善したら、同じ3つの数字を同じ条件でもう一度確認し、効果を判断してください。

参考文献・データ元

この記事で参照した情報を確認できます。

‹ 親記事: オウンドメディアの集客導線とは?記事からリード獲得までを設計する全体像とCTA・リードマグネット・フォーム最適化の基本

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