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新規店舗オープン時のMEO立ち上げチェックリスト|90日前からのGBP・NAP・カテゴリ・口コミ・地域ページ

部署:マーケティング担当者部署:経営者・責任者レベル:実践Googleビジネスプロフィール、Web集客MEO
新規店舗の開業準備中の店頭で、スマートフォンとチェックリストを確認しながら90日前からMEO準備を始める様子

新しい店舗を出すとき、Googleビジネスプロフィール(GBP)の登録を開業後に始めると、検索やGoogleマップ上の準備が営業開始に間に合わないことがあります。

この記事では、Googleマップや地域の検索で店舗を見つけてもらうための対策を「MEO」と呼びます。新規店舗のMEOは、「GBPを作る」「口コミを増やす」といった施策を個別に進めるのではなく、オープン日から逆算して順番を決めるところから始まります。

理由は、Googleに時間のかかる仕組みがあるためです。開業予定日を設定してオーナー確認を終えると、開業日の90日前からビジネスプロフィールを表示できます。一方で、新しいビジネスは、検索順位が表示されるまで最大1か月程度かかる場合もあります。開業日の直前に動くのではなく、開業前から準備し、開業後の様子も見る前提で計画を立てる必要があります。

この記事では、開業120日前から開業後30日までを5段階に分け、GBP、店舗情報、カテゴリ、写真、地域ページ、口コミ、計測の各作業を、「何をもって完了とするか」まで整理します。最後に紹介する5つのゲートを使えば、初期構築が済んだかどうかを自分たちで判断できます。

新規店舗のMEOは、なぜオープン日から逆算して進めるのか

新規店舗のMEOで最初に決めるのは、個別の施策ではなく、いつまでに何を終えるかという作業の期限です。

MEOの順位要因や基本施策の全体像を先に確認したい場合は「MEO対策の基礎知識」を参照してください。

GBPでは、開業予定日を1年先まで登録できます。開業予定日を設定し、オーナー確認を終えたプロフィールは、開業日の90日前からGoogleに表示される可能性があります。開業前から、投稿、店舗写真、ビジネス説明などを使った情報発信もできます。

そのため、新店では、次の表のように時期ごとに工程を分けると管理しやすくなります。表には、各時期の主な作業と、その時期に終えておく状態(完了条件)を並べています。

時期 主な作業 完了条件
開業120〜91日前 店舗情報・管理体制の確定 店名、住所、電話番号、カテゴリ候補、URL、管理者が決まっている
開業90〜31日前 GBP作成・オーナー確認 プロフィール作成、開業予定日設定、確認手続きが完了
開業30〜1日前 公開情報・地域ページ整備 営業時間、写真、説明、サイト情報、地図位置が確認済み
オープン当日 表示・導線確認 検索、マップ、電話、サイト、ルート案内が正常
開業1〜30日後 口コミ・初期計測 口コミ依頼開始、検索語・閲覧・行動データを記録

新規店舗のMEOを開業120日前から開業後30日まで5段階で示した時系列図

図は、開業日を基準に、準備、公開前の確認、開業後の計測までを逆算して管理するイメージを示したものです。

ここで目指すのは、「開業日にGBPを作る」ことではありません。「開業日に検索ユーザーが迷わず店舗を選べる状態」を完成地点にします。

以降の節は、この表の流れに沿って進みます。STEP1は開業120〜91日前、STEP2は開業90〜31日前の作業です。STEP3以降では、基本情報の整え方、来店判断に必要な情報、店舗ページの順に、プロフィールの中身を整える作業を説明します。その後に、オープン当日の確認、開業後の口コミ依頼と初期計測を説明し、最後に完了の判断基準をまとめます。

STEP1|開業120〜91日前に店舗情報と管理者を確定する

この段階では、公開作業を急ぐ必要はありません。先に、後から変更すると認証や運用に影響しやすい基本情報を確定させます。

Googleは、実際に使用しているビジネス名、正確な住所、中核事業に当てはまる少数のカテゴリを使うよう求めています。また、原則として1つのビジネスにつきプロフィールは1つです。

最低限、次の情報を社内で確定します。

  • 正式な店舗名
  • 郵便番号、住所、建物名、階数・区画
  • 店舗の代表電話番号
  • 通常営業時間
  • 開業予定日
  • メインカテゴリ候補
  • Webサイトまたは店舗別地域ページのURL
  • GBPのオーナーと管理者
  • 開業前に撮影できる外観・内観・商品などの写真

店舗型ビジネスでは、現地の恒久的な看板も確認しておきましょう。Googleの動画によるオーナー確認では、所在地に加えて、店舗看板や管理権限を確認できるものの撮影を求められる場合があります。動画確認を利用する場合は、30秒以上の連続した動画が必要です。

多店舗本部は「誰のGoogleアカウントで管理するか」も決める

担当者個人のアカウントだけで管理すると、異動や退職のときに権限の移管が問題になることがあります。

GBPではオーナーと管理者を追加でき、パスワードを共有する必要はありません。複数店舗を展開する場合は、本部側の管理権限と店舗担当者の権限を分けておくと運用しやすくなります。

同一ビジネスで10拠点以上を管理する場合は、一括確認の対象になることもあります。ただし、状況によって動画確認など追加の確認が必要です。

STEP2|開業90〜31日前にGoogleビジネスプロフィールを作成・確認する

店舗情報が確定したら、まずGoogleマップで、すでに店舗の情報が作られていないかを確認します。

既存のプロフィールがなければ、新規に追加します。未確認のプロフィールが存在する場合は、新しく重複登録せず、既存プロフィールのオーナー権限を申請します。Googleも、追加前に既存の情報を確認し、該当するプロフィールがある場合は申請する方法を案内しています。

次に、開業予定日を設定し、利用できる方法でオーナー確認を進めます。

確認方法は、ビジネスの種類、公開情報、地域などによってGoogleが自動的に決めるため、企業側が自由に選べるとは限りません。電話・SMS、メール、動画、ライブビデオ、郵送などが表示される場合があります。確認処理には、最大5営業日程度かかる場合があります。

開業直前になってから確認を始めるのではなく、店舗の看板や営業実態を確認できる状態になった時点で、早めに着手するのが安全です。STEP1で触れたとおり、動画確認では看板などの撮影を求められることがあるためです。

GBPの概要、無料の範囲、オーナー確認の流れは、GBPとは?できること・無料の範囲・管理の始め方で整理しています。

STEP3|NAP・カテゴリ・営業時間を「矛盾しない状態」にする

GBPの基盤として優先するのは、店舗名・住所・電話番号(英語のName、Address、Phoneの頭文字をとってNAPと呼びます)、営業時間、カテゴリといった基本情報です。

Googleはローカル検索について、完全で正確な情報を持つビジネスほど検索結果に表示されやすいと説明しています。また、ローカル順位は主に「関連性」「距離」「知名度」に基づくとしています。このため、まず基本情報の抜けや食い違いをなくすことが出発点になる、と考えます。

NAPは「1文字違えば順位が落ちる」とは考えない

MEOでは「すべての媒体で1文字まで完全一致させなければ順位が下がる」と説明されることがありますが、Google公式は、そのような単純な順位ルールを公表していません。

一方、Googleは、公式サイトなどの公開Web情報、第三者データ、ユーザー投稿、ビジネスオーナーが登録した情報など、複数の情報源から店舗情報を取得しています。そのため実務では、GBP、公式サイト、主要な店舗の地域ページ(STEP5で説明します)で、店舗名・住所・電話番号が矛盾しないように管理しましょう。

カテゴリは「検索キーワード」ではなく「何の店か」で選ぶ

Googleは、中心となる事業を表す、できるだけ具体的なカテゴリを必要最小限に設定するよう案内しています。SEOキーワードを詰め込む場所ではありません。

たとえば、「渋谷 人気 美容院」のような検索語をカテゴリとして考えるのではなく、実際の事業に対応する「美容院」など、Googleが提供するカテゴリから選びます。

カテゴリを変更すると再確認を求められる場合もあります。開業直前に何度も変更するより、確認手続きの前に中核事業を整理しておくほうが安全です。

STEP4|開業30日前までに「来店判断に必要な情報」を揃える

基本情報がそろっても、プロフィールが完成したとは言えません。来店を考えている人が知りたいのは、「何という店か」だけではないからです。

来店候補者は、営業時間、場所、電話番号、Webサイト、どのような商品・サービスを提供しているか、どのような店舗かを確認してから、電話、ルート検索、予約、サイト訪問などの行動に移ります。

GBPには、営業時間、Webサイト、電話番号、所在地、写真などを掲載できます。外観写真は、実際に来店する人が店舗を見つける助けにもなります。

開業前に最低限確認したい状態を、次の表にまとめます。

項目 開業前の完了条件
店舗名 現地看板・公式サイト・GBPで矛盾がない
住所 建物名・階数まで確認し、マップのピン位置も実地確認
電話 開業日に実際につながる番号
営業時間 通常営業時間と必要な特別営業時間を登録
カテゴリ 中核事業を表すメインカテゴリが決定
説明 誰向けに何を提供する店舗か分かる
写真 外観・入口・内観・商品・サービス等を確認できる
Web 店舗別ページへ正常に遷移する
行動導線 電話・予約・注文等、業種に必要なリンクが動作する

表の「住所」について補足します。建物名や階数を含む正確な住所を登録し、Googleが住所を特定できない場合は、地図上のピン位置も調整できます。

STEP5|店舗別の地域ページを用意し、GBPとWebサイトをつなぐ

複数店舗を運営する企業では、企業トップページだけで済ませず、店舗ごとの地域ページ(以下、店舗ページ)を用意すると、情報を管理しやすくなります。

実店舗、Googleビジネスプロフィール、店舗ページで店名・住所・電話・営業時間・カテゴリを一致させる関係図

図のように、GBPだけでなく、実店舗と公式の店舗ページまで含めて、基本情報が食い違わない状態を作ります。

店舗ページには、少なくとも店舗名、住所、電話番号、営業時間、アクセス、提供サービス、予約・問い合わせ方法など、来店判断に必要な情報をまとめます。

STEP3で触れたとおり、Googleは公式Webサイトなどの公開情報からも店舗情報を取得しています。GBPと店舗ページの内容が食い違っていないか、公開前に確認しましょう。

また、Webサイト側では、ページ内の店舗情報を検索エンジンが理解しやすい形で伝える記述(構造化データ)として、LocalBusinessを利用できます。店舗名、住所、営業時間などを伝える方法です。Googleは、各店舗をそれぞれLocalBusinessとして記述し、可能な限り具体的な業種タイプを使う方法を案内しています。

ただし、構造化データを入れればGoogleマップの順位が上がるという意味ではありません。目的は、Webページ上の店舗情報をGoogleが理解しやすい状態に整えることです。

オープン当日は「検索できるか」だけでなく来店まで通しで確認する

オープン当日の確認は、店舗名を検索して表示されたら終わり、というものではありません。実際の来店候補者と同じ順番で、検索から店舗の利用、利用後の評価まで、一連の流れを確認します。

地域検索ユーザーが店舗を検索し、情報確認、電話やルート検索、来店、口コミまで進む流れ

図は、地域検索のユーザーが店舗を検索し、情報を確認して、電話やルート検索から来店し、口コミを書くまでの流れを示しています。確認する項目は、次の表のとおりです。

確認 チェック内容
Google検索 店舗名で正しいプロフィールが表示される
Googleマップ 地図ピンが正しい入口・建物を示している
営業時間 当日の営業時間が正しい
電話 タップした番号で店舗につながる
Webサイト 正しい店舗ページへ移動する
ルート 来店可能な地点まで案内される
写真 現在の店舗外観と大きく異ならない
予約等 必要な予約・注文リンクが正常に動作する

新しいビジネスでは、検索結果上の順位が安定して確認できるまで最大1か月程度かかる場合があります。開業初日の順位だけで成否を判断せず、最初の30日を初期計測期間として扱います。

口コミ依頼はオープン後、実際の利用者に対して始める

口コミ施策は、開業前ではなく、実際の顧客体験が発生してから始めます。Googleでは、正式な開業前は、ユーザーがGBPに口コミや写真などを投稿できない仕組みになっているためです。

開業後は、Googleが提供する口コミ用のリンクやQRコードを使って、実際に店舗を利用した顧客に口コミを依頼できます。レシート、サンキューメール、店内掲示などで利用できます。

ただし、割引、無料商品、金銭などの特典と引き換えに口コミを書いてもらう行為は禁止されています。また、高評価だけを集めるのではなく、実体験に基づく率直な口コミを集めることが原則です。

オンライン口コミが購買意向に関係することは、学術研究でも広く確認されています。156研究・69,006人分の観察を統合した2024年のメタ分析では、口コミの評価内容など複数の要因と購買意向との関連が確認されています。ただし、研究の対象や市場によって影響は変わるため、「口コミを増やせば必ず来店が増える」と因果関係を単純に考えるべきではありません。

開業後30日は順位より「表示→行動」の基準値を作る

新規店舗には過去のデータがありません。そのため、開業直後から競合との順位だけを追うより、最初の30日で自店舗の基準値を作ることを優先します。基準値があれば、あとから改善の効果を比べられるからです。

GBPのパフォーマンスでは、プロフィール閲覧、検索語、ルート検索、電話、Webサイトクリックなど、ユーザーがプロフィールを見つけてから取った行動を確認できます。パフォーマンスデータは、オーナー確認済みのプロフィールで利用できます。

初月は、次の表の流れで記録します。表は、ユーザーが店舗を見つけて来店し、評価するまでの段階ごとに、何を見るかを並べたものです。

段階 確認する指標 見るポイント
見つかる 検索語・閲覧 想定する地域・サービスの検索で接触できているか
興味を持つ プロフィール閲覧 表示後に店舗情報を確認されているか
行動する 電話・Web・ルート等 どの行動が多いか
来店する POS・予約等の自社データ Google上の行動が実来店につながっているか
評価する 口コミ 利用者が何を評価・不満としているか

GBPのデータだけでは、実際の来店数まで完全には分かりません。予約システム、POS、アクセス解析などの自社データとあわせて、表示から来店までを見ましょう。

初期構築の完了は、5つのゲートで判断する

新店のMEO立ち上げは、次の5つのゲートがすべて通れば、初期構築が完了したと判断できます。

Gate 1:店舗が正しく存在している
重複プロフィールがなく、店舗名、住所、地図位置が正しい。

Gate 2:企業側が管理できる
オーナー確認が完了し、本部・店舗の必要な担当者に権限がある。

Gate 3:検索ユーザーが判断できる
営業時間、カテゴリ、電話、Webサイト、説明、写真などが揃っている。

Gate 4:来店後の評価導線がある
実利用者へ適正に口コミを依頼でき、返信する担当者も決まっている。

Gate 5:改善できる
検索語、閲覧、電話、ルート、Webサイトクリックなどの初期データを記録できる。

新規店舗MEOの立ち上げ完了条件を正しく存在、管理、判断、評価、改善の5つのGateで示した図

店舗情報を登録するだけで終わらせず、「正しく存在する」から「改善できる」までの5つの条件をオープン日に揃えることが、新規店舗MEOの初期ゴールです。

まとめ

新規店舗のMEO対策は、GBPを作る作業だけでは終わりません。オープン日から逆算し、「検索される」「店舗情報を確認できる」「迷わず来店できる」「利用後に評価できる」「企業側が結果を測定できる」という状態まで、一連で作る立ち上げ工程です。

GBPは、開業予定日を設定してオーナー確認を終えると開業90日前から表示できるため、準備をオープン後まで待つ必要はありません。

まず、店舗名・住所・電話番号・カテゴリ・管理者を確定します。そのうえで、GBPの確認、写真・営業時間、店舗ページ、口コミ導線、初期計測の順に進めてください。

新店を複数同時に立ち上げる場合は、店舗ごとに、各工程の完了条件と5つのゲートを一覧にして複製し、「担当者」「期限」「完了条件」を管理すると、抜け漏れを減らせます。

参考文献・データ元

この記事で参照した情報を確認できます。

  • Google ビジネス プロフィール ヘルプ「開業日を追加する」— 開業予定日の設定、90日前からの表示、開業前に利用できる機能。 Google公式資料を確認
  • Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」— 店名、住所、カテゴリ、プロフィール重複等のガイドライン。 Google公式資料を確認
  • Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Tips to improve your local ranking on Google」— ローカル検索における関連性・距離・知名度、情報の完全性。 Google公式資料を確認
  • Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Verify your business on Google」— オーナー確認方法と確認期間。 Google公式資料を確認
  • Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Understand your Business Profile performance & insights」— 検索語、閲覧、電話、ルート、サイトクリック等の計測項目。 Google公式資料を確認
  • Google ビジネス プロフィール ヘルプ「リンクまたは QR コードを作成してクチコミをリクエストする」— 正規の口コミ依頼方法。 Google公式資料を確認
  • Google Maps ユーザー投稿ポリシー「禁止または制限されているコンテンツ」— インセンティブ付き口コミ等の禁止事項。 Google公式ポリシーを確認
  • Google Search Central「ローカル ビジネス(LocalBusiness)の構造化データ」— 店舗ページの構造化データ。 Google公式資料を確認
  • Qiu, K., Zhang, L. “How online reviews affect purchase intention: A meta-analysis across contextual and cultural factors.” Data and Information Management, 2024, 8(2), 100058. DOI: 10.1016/j.dim.2023.100058 — オンライン口コミと購買意向に関するメタ分析。 参考元データ

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